京都大学艦これ同好会 会員の雑記ブログ

京都大学艦これ同好会は、艦これを通じてオタクとの交流を深める緩いコミュニティです。普段はラーメンを食べています。

ガールズ&パンツァー最終章の今後について

こちらは最終章第2話公開時点での考察記事です。第3話公開後の記事は以下になります。

kukancolle.hatenablog.com

 

 

 皆さんこんにちは!京都大学ガールズ&パンツァー同好会会長*1のかくなんです!

 

 この記事では、ガールズ&パンツァー最終章の今後の展開について、過去を振り返りつつ考察したいと思います。

 

※こちらの記事では、あくまで「本編アニメ(かそれに準ずる資料)で明らかになっている情報」をもとに考察を進めています。要するにスピンオフの内容は考慮していません。ちなみにガルパンのスピンオフにおけるストーリーや設定は、本編アニメのものとは無関係であると公式に明言されています。 

 

 とりあえず簡単に、今までのストーリーを振り返ってみましょう。

 TV版、劇場版と、2度に渡る廃校の危機を乗り越えてきた大洗女子学園戦車道チーム。季節は冬に移り、3年生たちの進路が決まっていく中、とんでもないニュースが学園艦を駆け巡ります。それは生徒会広報、河嶋桃が留年するらしいというもの。実際は留年ではなく、学業不振により進学先が見つからないというものでしたが、事態はそれでも深刻です。訪れた三度目の危機に対し、みほ達の立てた作戦は「まもなく開催される戦車道冬の全国大会『無限軌道杯』にて、桃を隊長に据えた上で優勝し、その実績でAO入試での合格を狙う」というものでした。こうして、大洗女子学園戦車道チームは、色々あって加わったサメさんチームという新たな仲間と共に、隊長河嶋桃、副隊長西住みほという布陣のもと、二度目の全国大会に臨むことになったのです。
 初戦の相手はBC自由学園。実績は無く、エスカレーター組と外部入学組の対立が根深いため、脅威ではないと思われました。戦車道チームも、学校全体と同様にチームワークが欠落しているようで、大洗は優花里の偵察によるその情報のもと、戦いを進めていきます。しかし、実はそれは大洗を欺くための演技。反目し合っているように見えたエスカレーター組と外部入学組は、マリー隊長のもと一時的に協力しあっていたのでした。油断した大洗は絶体絶命のピンチに陥りますが、みほの機転とサメさんチームの活躍により脱出。そして、大洗の逆襲が始まります。BC自由の急造チームであるという弱点を見抜き、実力差を見せつけた大洗。2回戦へと駒を進めます。
 2回戦の相手はあの知波単学園。今まで通り突撃バカかと思いきや、九五式軽戦車車長福田の機転により一旦引くことを覚えた上、試合会場は知波単にとって有利なジャングル。大洗をじわりじわりと追い込んでいきます。特二式内火艇という新兵器の投入もあり、ついに大洗を包囲することに成功。なんとか包囲網を突破した大洗を追撃する知波単でしたが、なにか様子がおかしい。そう、そこは全て天才西住みほの手のひらの上、知波単は誘導され、逆包囲の危機に陥ります。かつての知波単学園なら、策も無くそのまま吶喊、ここで散っていたでしょう。「これは転進ではない。撤退だ。」隊長西絹代の言葉は、新たに生まれ変わった知波単学園を示していました。知波単学園は機動力を活かし、なんとか包囲網の形成を阻止、次の戦いに向けてジャングルを駆け抜けていくのでした。(つづく)

 

 次に、現在のトーナメント表を見てみましょう。

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 正直、このような結果になるとは思っていませんでした。ガルパンには多くの高校が登場しますが、その殆どがまだアニメでは描かれていません。第二話公開以前の僕の予想では、BC自由学園に続き今までに出てきていない新高校が描かれるのでは?と考えていました。(劇場版のOVA『愛里寿・ウォー』で、愛里寿がどこかの高校へと転校することが示唆されており、どこかはわからないけどもその転校先の高校は勝ち残るかなあという予想もありました)
 そして待ちに待った第二話、1回戦がダイジェストで紹介されて、今まで名前だけだった高校が一気に出てきたのは良いのですが、まさかの全員敗退という……。そして愛里寿の姿も無い……。一方で愛里寿転校の話を改めて取り上げたということは、転校はおまけOVAの気の迷いなんかではなく、確実な話となったということですよね……。最終章でこの伏線回収無理では……? ん……? 逆説的に考えれば、最終章では終わらない……? ガルパンはまだまだ続く……? 新章……?


 
 愛里寿の話は脇に置いといて、まず今後の最終章の展開を予想するにあたって、劇場版以前と、最終章には大きな違いがある、ということをはっきりさせておきたいと思います。最終章は、劇場版以前とは異なる、完全新章であると言えるのです。


 これまでのガールズ&パンツァーは、2つのテーマを持っていました。マクロとミクロの世界に、それぞれ異なったテーマを抱えていました。前者は大洗女子学園の廃校問題、後者は西住みほの戦車道に対する態度です。TV版は「バラバラで初心者集団だった大洗戦車道チームが成長して優勝を掴み取る物語」と同時に「みほが自らの戦車道を見つける物語」であり、劇場版は「大洗はみほのワンマンなんかじゃなく全体的にマジで強いことを証明する物語」と同時に「みほが見つけた戦車道が、正しい目的地に繋がっていることを証明する物語」でした。何が言いたいかというと、初心者集団だった大洗女子学園戦車道チームが大学選抜に対抗できるほどの練度を得たと同時に、みほは自らの戦車道を見つけ、その道が正しい方向へ進むことの証明を終えたのです。大洗は、自らの実力で2度の理不尽な戦いに勝利し、母校を守ります。そしてみほは、「見つけたよ、私の戦車道」黒森峰では見つけられなかった自分自身の戦車道を見つけ、劇場版では「みほの戦いをすればいいんだ」その戦車道を以て、大学選抜チーム、そして島田愛里寿という強大な壁に打ち勝ちます。そう、大洗の物語も、西住みほの物語も、ここで完結しているのです。これからの大洗とみほの戦車道は、大洗とみほの見つけた戦車道を歩いていけばいいだけなのです。


 つまり、既に大洗とみほの話は終わっているわけですから、最終章において大洗と西住みほは「前作主人公」なのであると言えます。大洗とみほは、既に主人公ではないのです。とはいえ一応は主役なので、形式上みほ目線で話は進んでいきます。そして、桃ちゃんの浪人阻止という、最終章での戦いの目的が出てきますが、これははっきり言って主題ではないでしょう。もちろん、桃ちゃんというキャラクターを掘り下げるという重要なお話はありますが、これが最終章のメインテーマかと言われれば違うと思います。アマゾンのレビューとかでも「テーマ性が薄い!」という批判は多いですからね。これが主題だというのなら僕もそう思います。


 では誰が主役なのか?僕は、今回の最終章は、毎話ごとに大洗の対戦相手が主役に据えられていると考えます。


 第1話のBC自由学園は、マリーがBC自由という限界チームをまとめ上げるお話です。第2話BD特典OVA『タイヤキ・ウォー』では、マリーが分裂した校内をまとめ上げる姿が描写されています。他にも、『月間戦車道 別冊 第41回冬季無限軌道杯 大特集号』のマリーの紹介文において、ARL44の導入にあたってひと悶着有ったことが示唆されています。第2話において、観戦するBC自由メンバーに対し、大学選抜のアズミが「あなた達、よく見ておくのよ。王者の戦いを。」と語るセリフがあります。今のBC自由学園は、アズミなどがいた全盛期から、彼女らがいなくなって瓦解した戦車道チームを、マリーが立て直している最中なのです。
 第2話はわかりやすいでしょう。突撃バカだった知波単は、福田がアヒルさんチームから学んだこと、そして西隊長がみほから学んだことを活かし、ついに「撤退」ができるようになります。これは間違いなく、知波単学園の物語です。


 このように、大洗目線で進みつつも、話の主役は対戦相手であると考えられます。僕自身、主役が変わっているのではないか?という考えは、第2話を見た段階で初めて頭に浮かびました。おそらくですが、第1話は一応大洗の話ということにすることで、形式上みほの主役は続きますよ!ということを視聴者に示しておく狙いが有ったのでしょう。

 


 ここからは、上記の仮説と、先程のトーナメント表とを照らし合わせながら今後の展開を予想していきます。やっと本題です。
 長くなりましたが、トーナメント表を改めて見てみましょう。

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 いや流石に大洗は決勝まで進むでしょwという前提ですが、次の対戦相手はサンダース大学付属高校か継続高校になります。まあ十中八九継続高校でしょうね。というのも、劇場版で唐突に現れ、大学選抜戦では(めちゃくちゃ活躍したとはいえ)割と序盤に退場したことを考えると、ここで継続を出さずにいつ出すんや?というお話になります。また、みほは黒森峰時代に継続と対戦し、かなり苦戦したというエピソードが作中で語られており、これは伏線だと考えられます。*2他にも『月間戦車道 別冊 第41回冬季無限軌道杯 大特集号』における継続高校の欄はほとんどが黒塗りにされているなど、次の戦いは継続戦であることはほぼ間違いないと言えます。サンダースには申し訳ないですが、色々謎な継続にクローズアップするチャンスは次しかないでしょう。謎すぎて継続高校主役のストーリーは全く思いつきませんがね……(ミカの正体とかですかね?まさか島田ミカ説*3正解は無いでしょうが)。


 さて、継続と戦い、なんとか大洗が辛勝するとして、舞台はもう決勝戦です。この決勝にどのチームが上がってくるか、これが本記事における最大の考察ポイントとなります。とりあえず、決勝に上がってくる可能性があるのは

 

プラウダ高校
② 黒森峰女学園
聖グロリアーナ女学院
アンツィオ高校

 

以上の4高校です。これらの高校を一つずつ、決勝に上がってくる可能性について議論していきます。

 

プラウダ高校
 戦力的には申し分ないでしょう。というか、黒森峰からまほが居なくなっている以上、現時点での実力は作中の高校の中で最も高いと言えるでしょう。しかし、プラウダ高校が決勝に上がって来た場合、そこにストーリー的な面白さはあるか?という問が生じます。プラウダ高校戦車道チームは、少なくとも作中の描写だけでは大きな問題を抱えているようには見受けられず、また大洗との因縁も少ないチームです。TV版で堂々と戦い、大洗と良い戦いをした。あの戦いは、これ以上の好試合は無いという素晴らしい試合だったと言えます。伏線も僕が知る限りありませんし、これ以上のストーリー展開は想像しにくいです。最終章の最終話という、作中で最も大事な話を作るのにふさわしい対戦相手だとは言えないでしょう。よって、プラウダ高校が決勝進出する可能性は低いと考えます。


② 黒森峰女学園
 戦力的にはまほが抜けたとはいえ、最強格であるのは事実です。そして、現在の黒森峰は、プラウダ高校にはない問題を2つ抱えています。1つ目は、大洗との試合で明らかになった黒森峰の弱点です。マニュアル通りに動くのは得意だが、突発的事案に対処する能力に欠けるという点。これをもし改善してきているのなら、大洗にとって非常に脅威となるでしょう。ストーリー作りにおいて非常に大きなポイントとなります。2つ目は、新隊長のエリカです。まほが居なくなった今、エリカは黒森峰をどうまとめ上げていくのか。ドイツのまほからTV電話で言われていた通りに、自分の戦車道を見つけることができるのか。今の黒森峰は、TV版の頃とは全くの別物です。大洗の対戦相手、つまり「主役」として、非常にふさわしいのではないか、そう僕は考えます。


聖グロリアーナ女学院
 戦力的には上2チームに劣るとはいえ、十分に可能性はあるでしょう。しかし戦力以上に、聖グロを語るにおいて、考えから外すことのできない2つの事実があります。それは、「大洗が初めて戦った相手である」ということ、そして「大洗が一度も勝ったことのない唯一のチームである」ということです。大洗は、チーム結成直後の練習試合、そして劇場版のエキシビションマッチの2回、聖グロと対戦しました。しかし、そのどちらにおいても、大洗は敗北しました。そして、大洗はこの2戦を除き、どのチームにも一度も負けていないのです。これは、決勝戦で再度戦う相手として、非常に大きな理由となりえます。二度あることは三度ある、やはり聖グロが勝利するのか、あるいは三度目の正直、大洗がリベンジを決めるのか、展開としては非常に面白いことになるでしょう。しかし、「対戦相手が主役である」という今回の仮説に照らし合わせると、疑問が生じます。聖グロは主役というより、間違いなく「ラスボス」でしょう。聖グロ内部でひと悶着あるならば、今までにそれに関する情報が出ているはずです。そのような情報がない以上、もし聖グロが決勝戦に現れるのならば、主役の座は「大洗」に戻ります。僕の仮説が成り立たなくなるのです。しかし言ってしまえば、主役の座が元通りになるだけなので、可能性としては非常に高いでしょう。


アンツィオ高校
 ないです。仮に上がってきたとしてもどうせ絶起して大洗の不戦勝ですよ。


 以上より、決勝に上がってくる可能性のある高校は、②黒森峰女学園聖グロリアーナ女学院の何れかでしょう。正直どちらも可能性は高いですが、僕は黒森峰女学園が決勝に進出してくるであろうと考えます。理由としては、もちろん自分の仮説を信じているからというのはそうですが、それ以上に「逸見エリカへのクローズアップの多さ」というポイントがあります。最終章のOPで、戦車の上で物憂げにするエリカ。そんな彼女と大洗が関わること無く、最終章が終わる。非常に考えにくいです。そもそも、まほは何故既にドイツへ渡っているのか。ダージリンもカチューシャも留学の素振りを見せてはいますが、未だ高校で隊長を務めています。制作陣があえてまほに一足先に留学させた理由は、「エリカに隊長を務めさせたいから」。つまりそれは、「エリカが隊長を務める新生黒森峰と大洗を戦わせるため」。そう考えるのが最も自然だと思いませんか。「次は負けないわよ?」TV版最終回でのこのセリフが、最終章最終回で回収されるのです。

 

第3話 知波単戦残り+継続戦序盤
第4話 継続戦残り+他チームダイジェスト
第5話 黒森峰戦(前編)
第6話 黒森峰戦(後編)

 

以上が、僕が雑に予想するガルパン最終章の今後の展開です。

 

 

 予想は以上で終了なのですが、皆様もお気付きの通り、伏線が残りまくりです。聖グロへのリベンジはもちろん、はじめに言ったとおり、愛里寿の進学先がまだ不明です。正直、この伏線の張り方的にも、最終章だけでガルパンは終わらないと思います。だって作ればカネになるんですからね。僕が落としますから。

 


 ここまでお読みいただきありがとうございます。最後に一言、この予想はどうせ外れます。今までの予想はだいたい外れましたし、向こうはプロですからね。こんな一介のオタクが深夜テンションで考えた考察が当てになるわけがありません。信用しないでくださいね、外れても責任は負いません。
 いつになるかわからないですが、とりあえず第3話の公開を楽しみにしつつ、この記事を終わりたいと思います。色々言いましたが、僕が伝えたいのは、京都大学艦これ同好会をよろしくお願いしますということです。ありがとうございました。

*1:大嘘です。そんな団体は僕が知る限りありません。あったら教えて下さい。てか誰か作って下さい。入ります。

*2:とはいえ本来これは「劇場版で継続が登場すること」に対する伏線だと思います。ただ、劇場版では継続高校チーム全体については一切語られていないので、劇場版だけでの回収は不完全でしょう。

*3:ミカは愛里寿の姉であるとする説。根拠として・顔と髪色が似てる ・特に大洗女子に縁は無いのに大学選抜(島田流)戦に参戦した ・アキに名乗らせすぐ帰った ・戦術が島田流と近い ・ソシャゲで『名無し』を名乗ってる ・『不思議の国のアリス』でのアリスの姉は名付けられていない ・島田フミカネの存在 ・姉が継いで妹が出奔した西住流との対比 などがある