※今回、ブログ担当者に「艦これ関係なくてもいい」って言われたから全力で関係ないこと書きます。京艦同はこういうディープな話を一生出来るサークルってことで。また、新規の読みやすさを度外視して情報を詰め込んでいます。専門外の人は知らない攻略記事見てると思って読んでください。必要な人に届け。
こんばんは。えりあるです。
皆さん、バード、使ってますか?
今回の記事では、えりあるがTRPG「ソード・ワールド 2.5」(以降、SW2.5)でバードのキャラを組むときに考えていることを書いていこうと思います。
1.そもそもバードとは
1. bird。英語で「鳥」の意。
2. bard。ドルイドの一種。神話や歴史、法律といった知識を詩歌の形で伝承する吟遊詩人。「バルド」とも言う。
3. 2.に由来する各種ファンタジー・ゲームにおけるキャラクターのクラス(役職)の一つ。
4. 『世界樹の迷宮』シリーズに登場する職業およびキャラクター。→バード(世界樹)
5. 2.に由来。「The Bard」(「かの大吟遊詩人」「かの高名なる吟遊詩人」ほどの意味)。→シェイクスピアの別名。「The Bard of Avon」(エイヴォン出身の大吟遊詩人)とも呼ばれる。(pixiv大百科より引用 バード (ばーど)とは【ピクシブ百科事典】)
この記事で扱うのは2および3、つまりRPGの役職としてのバードです。歌うことと語ることが仕事です。
武器を持たず、(純粋な)魔法を使わないという性質上、基本的には補助役として、時にサブ火力として位置づけられることが多い役職になります。SW2.5でも例に漏れず、バフデバフからスタート→状況に応じて魔法ダメージor回復 というのが基本の動きですね。
ということで、以降バードの運用を考える時には、前提として「どう補助役をこなすか」と「補助役以外の仕事はどんなことが出来るか」の2本の柱が重要になってきます。
ここで一度、振るい落とされていない読者のために具体例を挙げておきましょう。えりあるが思う現環境最強のバード、それは、「ルアン・メェイ」です*1。
ルアン・メェイはスマホゲーム「崩壊スターレイル」に登場するキャラクターで、生命科学の天才です。自身の興味で生命を創造したはいいものの興味がなくなると放置をかましたり、災害とかいうレベルじゃない怪物のレプリカを作って放置したり、初対面の人間にやばい薬を飲ませたりする異常者で、えりあるの大好きなキャラでもあるのですが、今回はゲーム寄りの性能の話です。
ルアンは戦闘において、中国古来の弦楽器「阮(ruan)」を用います。琵琶とかリュート、ギターに類するものです。これはどう見てもバードですね。
そして性能的な話として、ルアンに期待される役割は主に以下の通りです。
- 天賦効果による常時バフ
- スキル・必殺技による他キャラの火力強化
- 撃破による火力支援と行動阻害
- パーティ単位のSP収支効率の改善(他キャラが円滑にスキルを回すためにリソースを温存する能力)
これらを高水準で達成することにより、ルアンは現環境最強サポーターの一角を維持している訳です。
ではここからはソドワの話に戻り、バードの強みと弱み、運用で考える必要のあることを検討していきます。上で挙げたような強みが実際に機能しているのかも併せて考えていただければと思います。
2.バードの強み10選
まず、バードの強みを確認していきましょう。これがないと本当に使う意味ないですからね。ぜひお手元にメイガスアーツp.157をご用意ください。なお、主に戦闘における貢献度を評価対象としており、ロールプレイギミックとしての性能評価は少なめです。
※専門用語の解説は諦めます!
①バフが撒ける!
何といってもこれでしょう。序盤から取れる【モラル】【レジスタンス】は無難に強く、レベル5から取れる【アトリビュート】の火力支援は重宝しますし、【トランス】も貴重かつ強力な能力です。これを初動で全体付与できることが、まず第一に評価すべき点であり、基本的にはこれを軸に考えることから始めるとよいでしょう。
②おかしなデバフが撒ける!
バードの「味」はデバフにある、と考える人も多いのではないでしょうか。序盤こそ無難で地味なデバフしかありませんが、5レベル以上から危険な呪歌が増え、【キュアリオスティ】【ノスタルジィ】は最悪シナリオを破壊しかねない効果があります。10レベル以上で取れる呪歌のデバフは愉快ですし、味方がどう踏み倒すかを考えるのも楽しいです。あと【ダル】が無条件かつ雑にすっごい強い。
③外部リソースがいらない!
バード最大の強みの一つがこれでしょう。バードの効果は無から発生します。魔法職のようにMPを使うことも、憎きアルケミストのようにマテリアルカードを消費することもありません。ジオマンサーも初動で瞬脈を割りたいシーンが結構多いので、実はリソース食いだったりします。それと比較して、バードが使う資材と言えば戦闘前にハチミツを一口舐める程度のものです。この格安さは、特にキャンペーンでの運用に適しています。また、「出し惜しみ」「使いすぎ」に思考リソースを割く必要がないのも強みと言えるでしょう。
④対象数に制限がない!
えりあるがバードを高く評価しているポイントのうち1つがこれです。バードの能力は空間対象のため、最大半径50mのすべての対象に対して発揮されます。これは多対多の戦闘の際に極めて役立ちます。拡大10倍【タフパワー】+【ウィングフライヤー】、したくないですよね。「なんで前衛が戦うために俺が魔晶石ドカ食いしなきゃいけないんだ」、わかります。バードを使いましょう。
また、蛮族PCの登場もバードに若干の追い風です。多部位キャラクターが増え1PLあたり部位数が増えたことで、拡大MPが不要であることがより強みを発揮しやすくなります。また、変身後のバフ解除に対しても《ハーモニー》により比較的早期にバフのかけなおしが可能です。
⑤魔法火力が出せる!
実は、魔法ダメージが出せます。【モラル】1回でk10風属性ダメージが2発撃てます(要:激情のリュート)。MPいりません。【トランス】→《終律増強》【獣の咆哮】はk30を3体に与えられ、【ファイアボール】がレベル6技能であることを踏まえれば、B技能レベル6の出力としては破格であることがお分かりいただけるかと思います(要:特殊楽器)。何も冗談で言ってる訳じゃないんですよ。
また火力終律を考える上では《シュアパフォーマー》に言及する必要があります。この宣言特技により、クリティカルを放棄する代わりに必中で終律を当てられるようになります。これは達成値を捨てる構築でも安定した魔法火力を通すことが可能ということで、構築の幅を広げた状態で一定のサブ火力を担保する有力な選択肢になりえます。
⑥HP回復が出来る!
実は、回復が出来ます。【終律:夏の生命】は【モラル】1回でk20回復が2発撃てます(要:恍惚のリュート)。MPいりません。【アトリビュート】《楽素転換》→《終律増強》【終律:草原の息吹】はk40を3体に与えられ、【キュア・ハート】k30がレベル5、【キュア・インジャリー】k50がレベル10技能であることを踏まえれば、B技能レベル6の出力としては破格であることがお分かりいただけるかと思います(要:特殊楽器)。何も冗談で言ってる訳じゃないんですよ。
マジな話として、1ラウンド目は回復いらないし、2ラウンド目に3体にk30~40の回復を飛ばせばそれ以上の回復手段は必要ない、というケースというのは、案外多いと思います。そしてk40の回復というのは、想像以上に強いです。
また戦闘外の回復リソースとしても優秀で、1時間のリキャストも剥ぎ取りや草炊きで意外と誤魔化せますし、序盤に取った【終律:夏の生命】を戦闘外回復に用いることで終盤まで腐らないという利点があります。そして何よりリソースを使わない。
⑦MP回復が出来る!
実は、MP回復が出来ます。【終律:秋の実り】は【バラード】1回でk0回復が2発撃てます(要:恍惚のリュート)。MPいりません。【アトリビュート】《楽素転換》→《終律増強》【終律:華の宴】はk20を3体に与えられ……、そう、同系統のMP回復が存在しないことからも、B技能レベル6で出せる出力としては破格であることがお分かりいただけるかと思います(要:特殊楽器)。何も冗談で言ってる訳じゃないんですよ。
まあ正直戦闘中にMP回復なんて悠長なことをしていられるシーンは滅多にないので、ターン経過を基にした議論はしても仕方なく、この強みは専ら戦闘外で発揮されます。人々がサブレンジャー魔香草のk0で10分かけてちまちま回復するところをk20のメイン技能で一瞬で回復できるというのは、おそらく想像の10倍くらいは優秀です。えりあるはこれがバードの最も優秀なポイントであり、サブバード取得の理由となり得るとさえ考えています。1日というリキャスト時間ばかりはどうにもなりませんが、1日1回の倹約術としてでも相当のアドバンテージです。またHP回復終律以上に、【終律:華の宴】取得後も【終律:秋の実り】が使いまわせるのが大きいです。
魔香草の100G、ケチりたいですよね。バードを使いましょう。
⑧戦闘特技が豊富!
戦闘特技がやたらあります。こんなにいるか?いります。全部コメントします。
○常時特技
- 《終律増強》……ダメージ・回復量が伸びます。実は威力+10って強いです。とはいえ動きは変わらないので無理に取らなくてもいいです。優先度低。
- 《呪歌追加》……枠カッツカツなのであればあるだけいいです。5レベ以降で取って選択肢を広げる裏技もあります。優先度中。
- 《特殊楽器習熟》……専業なら取らない理由がないとさえ思っています。取り回しが格段に良くなります。また前衛の打楽器どもを手広く使えるのも偉いです。あとレベル1から取れるのが偉いというか、仕方なくレベル1で取らされるというか。優先度高。
- 《ハーモニー》……明確な理由がない限り取り得だと思います。これレベル5からなのマジで良くない。3から使わせてくれ。優先度高。
○宣言特技*2
- 《楽素転換》……前述した【アトリビュート】回復のほかに、リュートなし【モラル】【レジスタンス】から回復終律に繋ぐ時に使います。工夫次第で誤魔化せるのと枠がないので、えりあるはあまり取りませんが、小回りが利いて悪くない特技だと思います。しかし初期作成で【モラル/レジスタンス】【夏の生命】《楽素転換》で組めたら更に評価出来たのに何故レベル3特技なの? 優先度中。
- 《シュアパフォーマー》……抵抗を通す覚悟はないけど終律のダメージに期待したいシーンがそう多くないと思うんですが、どうでしょうか? 唯一無二性は高いので、これ前提の構築を組むのも面白いと思います。明確なビジョンを持って取りたい特技です。優先度低。
- 《スキルフルプレイ》……逆に、抵抗絶対ぶっ通すマン。MP倍化しない《魔法拡大/確実化》と書くと強く見えませんか?実は強いです。また、バードは性質上《ファストアクション》1回目の呪歌演奏の達成値が割と無意味なので、宣言1回でも有効に機能するシーンが多いと思います。ただそもそも抵抗を通す気のない構築であれば使う理由が薄い*3ので、構築と相談しましょう。あとレベル7特技なのが良くない。辿り着くまでのデバフバードは割と過酷だぞ。優先度中。
⑨B技能!
実はB技能の縦伸ばしだけで戦える特技ってそこまで多くないです。その中でもバードはメイン性能をB技能だけで完結できるだけでなく、バード自体が消費するリソースが少ないので、サブ技能に経験点とお金を使いやすいです。また要求される能力値が精神力だけなので、次点で優先する能力としてサブ技能で用いる能力値を選ぶことが出来ます。
具体的な選択肢としては、【軍歌】と先制のウォーリーダーを筆頭としつつ、パーティ単位での先制や魔物知識の弱みを補強したり、リソースドカ食い部のライダー(遠隔)やアルケミに触ったり、やや難しいですが召喚フェアテやドルイドで主動作を使わずに手数を増やすことなどが候補となるでしょう。補助動作能力を有するアビスゲイザーやダークハンターとの相性にも期待です。こだわりがなければ、バード技能だけでキャラシを提出した後に他人の様子を伺ってもいいと思います。
⑩見識判定が振れる!
地味に嬉しい。見識の情報を抜き損ねるのって怖いですからね。またスカウトやライダーとの相性補完にも優れます。
まとめ
3.バードの弱み30選
・バフが地味!
・呪歌同士が打ち消しあう!
・デバフが通らない!
・指輪が割れない!
・精神効果属性!
・味方の【ブレイブハート】でバフが乗らなくなる!
・初動でダメージを出すのが困難!
・楽素管理がだるい!
・楽素を貯めないといけない呪歌がある!
・貯めないといけないのに終律で消費させられる!
・出力がサブすぎる!
・歌わないと楽素が減る!
・制御が困難!
・戦闘特技が多すぎる!
・鷹の目を取ってる場合じゃない!
・呪歌の取得数制限が重すぎる!
・両手がふさがる!
・特殊楽器が高い!
・サブ技能としての運用が困難!
・主動作を使う!
・見識判定しか振れない!
・小回りがきかない!
・精神力伸ばしがつらい!
・制限移動縛りがきつい!
・歌唱呪歌とホルンが両立しない!
・装備強化手段が少ない!
・自己強化手段も少ない!
・なぜか2.5の秘伝がない!
・取ってもしょーもない!
・ぶっちゃけ強くはない!
4.いかがでしたか?
以上、バードという技能の性能について確認してきました。面白い役割を持ちながら抱える課題も相応に大きい、おちゃめで愛すべき技能であることが伝わったかなと思います。
という訳で、何故か既に6000文字を超えているので、実際の運用については後編へ続く!としたいと思います。後編が果たして京艦同のブログに掲載されるのか、執行部から怒られてえりある個人で投稿することになるのかは、今後のお楽しみです。
次回の記事までにバードの構築を1分でも考え、ルルブを1行でも読んでいただければ幸いです。ご意見ご感想はえりある(@arielkukls)まで。