京都大学艦これ同好会 会員の雑記ブログ

京都大学艦これ同好会は、艦これを通じてオタクとの交流を深める緩いコミュニティです。普段はラーメンを食べています。

幻の艦これ同人誌を求めて

どうも、京艦同5期うんきょです。

 

京艦同に入ったのは2021年、つまり2021年に入った会員が5期ということは京艦同は2016年から活動しているサークルというわけですね。

 

2016年以前にも艦これは存在していたわけで、艦これを取り上げたサークルはもちろん存在していたということで、現在手に入らなくなってしまった:幻となってしまった同人誌も山ほどあります。

求めて止まないのは幻の同人誌のうわさが耳に入るから。

メルカリ

艦隊これくしょんトリビュート––有名なSF作家のここでしか読めない作品も収録されている。面白いといううわさだけ耳に入ってくる。

 

読みたい!

 

読みたい!

 

ハイ

艦隊これくしょんトリビュート表紙

艦隊これくしょんトリビュート裏表紙

 

 

手には入らなかった。なんとか読むことはできた。

 

読んだ自分がすることはただ一つ。うわさを広めることですね。

 

 

 

艦隊これくしょんトリビュートのうわさ

艦隊これくしょんトリビュート概要と感想

艦隊これくしょんトリビュートとは、

京都大学SF・幻想文学研究会から2014年の第二回文学フリマ大阪で販売された艦これアンソロジー同人誌である。

 

お固い説明は上の裏表紙の画像に譲りつつ、

2014年、今現在からみると艦これ初期といってもいい時代の作品ですね。アニメもまだ放送されていません。

当時いまだ定まりきらない艦これの二次創作世界観やキャラ付けに迷い迷い執筆する姿がこの本から見えるのかというと、キャラ世界観ぶっこわすの上等だぜといった姿を見ることができます。これがSF魂か。面白いから許される……

京大SF研さんの会誌で公式艦これアンソロジーのレビューがありましたが、紋切り型のキャラが何度もでてきてアンソロジーが金太郎あめのようだと言っていたような気がするのでさもありなん。

 

本の厚みは300ページ以上あります。読みごたえ十分です。うちの会員も総出で300ページ超えの同人誌作ってみたいものですね。

 

内容に関しては全体的に出てくるネタが古くて時代を感じました。オリョクルは終わったんや……

 

アンソロジーの全体の感想を言うのも不毛な気がしてきた。

 

個々の作品の感想に移りたいと思います。

手元に原本がないのであやふやな記憶であります。あしからず。

 

「娘の魂に安らぎあれ」船戸一人

艦娘と意識の話。神林長平さんの「あなたの魂に安らぎあれ」をオマージュしたタイトルですね。自分は意識について他人が持っていようが持っていまいがどうでもいいと考えるテキトーな人間であることを思いました。あとがきに野球艦娘のことについて書いてあった気がする。読んでみたい。

 

「忘れられた船」谷林守

ゴジラチックな話。艦娘出てきたっけ?深海棲艦が出てきた記憶はある。読んでいて頭の中に1954年と1984年のゴジラの冒頭部分がよぎっていった。

 

「終わりの海」春眠蛙

文字通りの海との戦いの話。自分はニーチェ的な話に感じた。ニーチェの三段変化を思わせるしオイディプス的な要素も感じられる。実際のところノルウェーの民話がもとになってるらしいが。

 

「戦天女縁起」春眠蛙

書簡体小説。もじりで笑ってしまった。オリョクルは終わったんや……

 

「21センチュリー・ニュー・プロジェクト・フィラデルフィア」呉衣悠介

ポストアポカリプスものとみた。自分的にはかなり好き。艦これの二次創作じゃなかったらめちゃくちゃ面白いと思った。艦これなのか……?

 

「連載・ブラウザゲームのエコシステム第8回 「呪われた戦艦」の真実 ~ドイツ軍戦艦シャルンホルスト秘話~」坂永雄一

艦これにシャルンホルストが実装された時の怪現象の話。これ書いてるとき題名長くて忘れてしまいTwitterに探しにいって確認した。出だしから面白いが後半いい意味で騙された。

 

「私の中の私の中の私の中の私、あるいは奇妙な現象についての報告書」三枝珪

五十鈴。嫁艦いっぱい育てるよね……これネタバレか?

 

「5分間ミステリ 艦娘探偵 龍田の事件簿 鎮守府怪談殺人事件」堀手得巳

鎮守府ミステリ。5分で読めなかった。一番、艦これの二次創作の雰囲気を感じる。一番、艦娘たちが出てきた作品かな。

 

「艦上の夜」伴名練

艦これSF。SF魂を一番感じた。題名は宮内悠介さんの「盤上の夜」のオマージュ。ちゃんと盤要素がある。嘘歴史練りこまれてて、すごいとしか言いようがない。嘘じゃないんだけど嘘。シームレスに嘘つくから引き込まれる。

 

ウラジオストックの男」司田行史

ソ連と響。潜水艦乗りってかっこいいよね。海の男は仲間想い。読んでいてウラジオストクの展示艦となっているS-56に思いを馳せました。関係ないけど。

 

「わが愛しき艦娘たちよ」里野サト

曙、潮。百合と家族愛。頽廃的な寮生活いいよね。デカダンっていってみたい。全編の中で一番気に入った。コニー・ウィリスさんの「わが愛しき娘たちよ」をオマージュしているらしい。すごく気に入ったのでオマージュ元の本をアマゾンでぽちった。

 

 

 

いやぁ、読んで記憶を頼りに感想書くの大変ですね。はっきりと覚えてるつもりでも全然覚えてないや。読み返したい。

やっぱり原本欲しいですね……

 

 

それはそれとして、さっき『「艦これ」いつかあの海で』の第2話をみました。会員と感想を言い合って二次創作欲が刺激されますね。同人活動するなら今しかない。鉄は熱いうちに打て。精進しようと思いますね。

 

それはそれとして、次回は京都のつけ麺の記事でも書こうと思います。