はじめに
はじめましての方ははじめまして、そうでない方はこんにちは。
京艦同OBのダウトです。
まず初めに新入生の方、ご入学おめでとうございます! 京大生としての新しい生活、楽しんでますか? 京艦同に来てくれた人もそうじゃないけどなんとなく読んでる人も、楽しんでいてくれればいいなと思います。4年って案外短いですからね。
さて、春といえば出会いの季節。新しい場所で知らない人と出会い、今まで自身が目を向けたこともないような世界を見つけるなど、様々な出会いがあると思います。
私も当時は入学した某大学(京大ではない)のサークルに入ったり、新歓でタダ飯だけ食べてその後顔を出さなかったり、SNSの友人経由で京大生と出会ったりと、多くの出会いを経験した気がします。その出会った京大生がのちの京艦同初代会長で、彼との縁で今こうして記事を書いているわけですから、人生何があるかわからないものです。
さてそういうわけで、読んでくださっている方に私からも新しい出会いをひとつ、紹介したいと思います。それはーー「特撮作品」。
今回は、今特撮に触れていない人向けに、特撮作品*1を今から見るならどんな作品、どの作品がオススメか、ということを議論していこうと思います。*2
参加メンバー
今回の議論に参加してくれたメンバーを紹介します。(敬称略)*3
ダウト:筆者兼企画者。京艦同1期。嫁艦は電、山風、文月あたり。ラバウル鯖所属(引退済み)。好きな特撮は仮面ライダー剣(2004)、暴太郎戦隊ドンブラザーズ(2022)、ウルトラマンオーブ(2016)。
主な執筆記事→実録!ほんとにあったガバい話 こんなん書いたのとか忘れてたわ
いづかわ:京艦同2期。嫁艦は千代田。呉鯖所属。好きな特撮は仮面ライダークウガ(2000)、機界戦隊ゼンカイジャー(2021)、ウルトラマンオーブ(2016)。多国籍艦隊縛りでイベント海域を攻略する人。
主な執筆記事→ガンビアBAYスターズについて
FG:京艦同3期兼4代目会長。嫁艦は五月雨。佐世保鯖所属(引退済み)。好きな特撮は仮面ライダーW(2009)、仮面ライダードライブ(2015)。
主な執筆記事→今からでも間に合う! イベント丙難易度のための艦隊準備
どの特撮シリーズがオススメ?
まずウルトラシリーズ、仮面ライダー、スーパー戦隊はそれぞれどんな方にオススメしたいシリーズか? ということについて、簡単に議論したいと思います。
- お話のテンプレートがしっかりしているため、子供時代に特撮に触れてこなかった人にとっても空気感を掴みやすい
「怪獣が出てくる」「人々を怪獣から守る組織がある」「人間がウルトラマンに変身する」「時間制限の中で怪獣を倒す」というテンプレートがかなり明確で、観たことがなくても話の流れが非常に掴みやすいです。一部テンプレートから逸脱する作品は多くありますが、ベースが共通しているので昔見ていた(ぼんやりしか覚えてない)人も抵抗感なく見れるんじゃないでしょうか。
- 同シリーズの他作品との関連性が強めなので、一つの作品を観終わったあとに他の作品に手を伸ばしやすい
既に放送終了しているシリーズのウルトラマンがゲストや準レギュラーとして再登場するなど、他作品とのクロスオーバーがウルトラシリーズの大きな特徴だと思います。近年の作品は再登場まで行かずとも、「過去のウルトラマンの力を借りて戦う」という要素がある作品が一部あることもあり、「この回に出てきたこのウルトラマンはどういうヒーローなんだろう?」という疑問を、次の作品を観るモチベーションに繋げられるというのはいいところじゃないでしょうか。かくいう私も幼少期はほとんどウルトラシリーズは見ていなかった*4のですが、最初に見た作品から興味を持ち、過去作にも次々手を出すようになった記憶があります。
逆に言えば完全に独立した作品ではないとも言えますが、それもシリーズものだからこそ、という点ですしね。*5
- ここ10年ほどの新作は2クール(半年)構成で、アニメと同じ感覚で見れる
一番のオススメポイント。他シリーズって1年単位の作品なので長いんですよね。それに比べると、ウルトラマンX(2015)以降の作品は2クール単位で完結するため、深夜アニメと同じ時間間隔で見れるというのは大きいと思います。
あと放送期間が他より短いおかげで展開に中だるみがなく最後まで走り切ってくれる、というのもいいポイントかも。
- 各作品ごとの特色が強い
上に挙げたウルトラマンとは対照的に、独自性が強い作品が多いシリーズです。例えば13人のライダーが自分の願いを叶えるために命を奪い合ったり*6ことも、オススメ要素の一つではないかと思います。 - アニメ、小説など他のエンタメ作品では味わえない独特の物語を体験できる
上記の特色の強さに繋がってくる部分ではありますが、ある種ジャンプ漫画のような「面白いのは前提として、かつそれぞれの作品の個性がどれだけ加点に繋がるか」という見方ができるということです。
実際問題、ご長寿シリーズでフォーマットは大きく変わらないのに毎年毎年世界観が変わる、というシリーズは他にはあまりないので、そういったシリーズからしか摂取できない栄養分もあるのではないかな、と思います。 - インターネットミームが豊富
強烈な作品が多い故か、インターネットミームとして普及しているものが他シリーズに比べて多いと思います。
例えば、ツイッター*7で以下のようなポスト*8を見たことはないでしょうか。*9
ウゾダドンドコドーン!*10
〇〇(キャラクターの名前)ゥ! 君がなぜ×××をせずに△△できていたのか! なぜ◇◇なのかァ!*11
~~~からN年(任意の年月)――我が国は〇〇、××、△△の三つに分かれ、混沌を極めていた……!*12
これらはいずれも仮面ライダーのあるシーンや台詞がきっかけとなって生まれたインターネット上でのミーム(流行り言葉のようなもの)です。
これをわざわざポイントに挙げるのもどうなの? と思わないでもないですが、やはりとっかかりが少しでもある、というのは重要ですからね。
上記の理由に加え、他2シリーズに比べ「子供番組」感が強いという部分があることもあって、特撮を初めて見る大学生にオススメしにくいシリーズかもしれません。
とはいえ参加者の数名が最近の作品を挙げているように、ちゃんと面白い作品ではあるのは間違いありません。特にここ3~4年は総じて評価が高く、観て後悔しないとは思います。
まとめ
以下、まとめです。
といったところでしょうか。
もちろん観たいもの、興味があるものがあればそれを優先した方が良いと思いますが、特に方針はなく「何となく見てみようかな」で見始めるのであれば上記を参考にしてみてはいかがでしょうか。
ウルトラシリーズでオススメなのは?
特撮を初めて見る方に対して特にオススメなウルトラシリーズについて、オススメしたい作品をいくつか取り上げてみようと思います。簡単なあらすじとオススメポイントをまとめていますので、視聴の際の参考にしていただければと思います。
なお今回は、以下のような着眼点で検討しています。
- 作品自体の完成度
- 他作品との関連性
- 比較的最近の作品であること*15
ウルトラマンX(2015)
謎の太陽フレア"ウルトラ・フレア"によって地球各地に眠るオーパーツ"スパークドールズ"が実体化し、怪獣として暴れるという怪事件から15年。特殊防衛チームXioに所属する青年"大空大地"は怪獣との戦いのさなか、彼の持つ携帯デバイスから謎の声を聞く。「ユナイト……!」その声と同時、眩い光と共に彼は声の主と一つになり――光の巨人、ウルトラマンエックスへと変身を遂げた!
- 他作品とのクロスオーバーが豊富
- それでいて単作で完結しており、完成度が高い
- 総じて、現代のウルトラマンとしてはバランスの良い作品と言える
ウルトラマンオーブ(2016)
怪奇現象追跡サイト・SSPを運営する3人組は、東京都内で発生する謎の竜巻を追跡中にUMA"風ノ魔王獣 マガバッサー"と遭遇する。マガバッサーの竜巻を前に危機に陥ったSSPを救った謎の風来坊"クレナイ・ガイ"。その正体は、現代によみがえった邪悪な怪獣"魔王獣"を倒すため地球にやってきた戦士"ウルトラマンオーブ"だった。彼は歴代のウルトラ戦士の力を宿した2枚のカードで"フュージョンアップ"し、魔王獣に立ち向かう。しかしその裏で、ある男の陰謀が静かに動き始めていた……。
- シナリオや演技など、総じて完成度が高い
- 他作品との結びつきはほぼなく、上記の"フュージョンアップ"に登場する程度
- その後の作品への影響も大きいため、最初に見る作品としてはオススメ
世界各地で出現する怪獣災害に対抗するために設立された地球防衛軍。"ヒルマ・ゲント"率いる地球防衛軍の特殊部隊は、怪獣との戦いの最中に絶体絶命の危機に陥った。その時ゲントの左腕が輝き、謎の巨人"ウルトラマン"が出現し、怪獣を撃退する。その後ゲントは秘密裏に組織された特殊怪獣対応分遣隊"SKaRD"の隊長に任命されるとともに、"ウルトラマンブレーザー"と名付けられた巨人が人類にとって敵であるか否かを調査するよう命じられる。
- 2024年1月に完結したウルトラシリーズ最新作
- ストーリーが王道で完成度が非常に高い
- 他作品に比べハードな雰囲気で、子供番組っぽい印象を受けにくいかも
- 映像の完成度や話題性の観点からも、オススメ度が非常に高い
他にも「ウルトラマンZ」(2020)、「シン・ウルトラマン」(2022)*16などいくつかの作品が上がりました。
ウルトラシリーズ以外の仮面ライダー、スーパー戦隊についてもオススメの作品をいくつか紹介させていただきます。
仮面ライダーW(2009)
仮面ライダードライブ(2014)
- 竹内涼真の主演作
- 「刑事もの」というフォーマットがあるため、特撮に馴染みがなくても見やすい作品
- 悪役にも魅力的な人物が多く、不快感なく楽しめる
王様戦隊キングオージャー(2023)
- 2024年2月に完結した最新作。
- 単話完結のことが多いスーパー戦隊には珍しく、連続性の強いドラマが特徴
- 大河ドラマを見るような気分で楽しめる
- 執筆時点(2024/03/25)現在、Amazon Prime Videoにて全話配信されており視聴が容易
他にも虚淵玄が脚本を務めた「仮面ライダー鎧武」(2013)やゲームと医療をテーマに据えた「仮面ライダーエグゼイド」(2017)、スーパー戦隊では最新作(執筆時点4話まで放送済み)である「爆上戦隊ブンブンジャー」(2024)などが候補に挙がりました。
おまけ:特撮を見るなら
さて、色々とオススメ作品について議論してきましたが、「では、これらの作品はどこで見れるのか?」という点について紹介していきます。
テレビ放送
ウルトラシリーズはテレビ東京系列の土曜日9時から、仮面ライダーはテレビ朝日系列の日曜日朝9時から、スーパー戦隊は同9時半から放送されています。
一人暮らしだとテレビのない家もあるらしいこと、時間が決まっていることなどから視聴手段としてオススメするのは難しいでしょうか。定番ではあるんですけどね。
ウルトラシリーズはウルトラマン公式、仮面ライダーおよびスーパー戦隊は「東映特撮YouTube Official」で視聴可能です。
特に東映特撮チャンネルは、いくつかの過去作品を週に1回、2話ずつ配信しているため、「とりあえず何か見てみよう」という場合にオススメです。一気見しなくていいというのも見方によってはメリット。
オンライン配信
公式の配信サービスとしてはTSUBURAYA IMAGINATION(ツブイマ)、東映特撮ファンクラブ(TTFC)がそれぞれ存在します。
ツブイマは月500円、TTFCは月960円で過去作が見放題であることに加え、各シリーズごとに限定作品が見れるため、各シリーズにハマった方にはオススメできると思います。
最後に
いかがでしたか?(テンプレ)
京艦同ではこの記事のように、特撮やそれ以外の様々な趣味について熱く語れるオタクたちが多くいます。皆さまも、そんなメンバーたちと自分の好きなものについて熱く語ってみませんか?
この記事、そして京艦同との出会いが、新入生の皆さまにとって良い出会いになることを願っています。
*1:今回は紙幅の都合で、対象をウルトラシリーズ、仮面ライダー、スーパー戦隊に絞ります。
*2:なお今回は、筆者含め3人のメンバーで議論した結果をお届けしています。抜け落ちている視点や触れていない作品も多くあるかもしれませんが、そこはあらかじめご了承ください。
※特に特オタの人
*3:総じて年齢層が高い? そもそも(元)京大生が一人しかいない?
*4:正しくはテレビシリーズがやっていない時期が多かった。見たのは「ウルトラマン コスモス」(2001年)くらいかも。
*5:完全に独立した作品がないというわけではないです。直近の「ウルトラマンブレーザー」(2023)とか。
*6:「仮面ライダー龍騎」(2002)))、現代と22年前の2つの舞台で親子がそれぞれ物語を紡いだり((「仮面ライダーキバ」(2008)))、主人公が命を落として幽霊になるところから始まったり((「仮面ライダーゴースト」(2016)))……。
他シリーズに比べ、漫画やアニメなどのように連作のエピソードが多い((ウルトラシリーズやスーパー戦隊はエピソードを一話で完結させる体勢を取ることが多い。例外はもちろんありますが
*7:現X
*8:元ツイート
*9:内容は適当ですが概ね構文はこんな感じです
*13:正しくはテンプレートをしっかりさせておかないと尺が足りなくなる
*14:ライダーは1990年から2000年までと間の放送休止期間が長く、ウルトラは連続放送期間の最長記録が2013頃~の11年程度と、むしろシリーズ開始からテレビ放送している期間(再放送除く)と休止期間のどっちが長いか、というレベル
*15:時代をまたいでしまうと、撮影技術だけでなく倫理や創作の前提が変わってしまうため。例えば連絡手段とか、喫煙関連の描写とか。
*16:筆者はまだ見てません。他参加者に怒られたのでそろそろ見ます
*17:正しくは主演のひとり