1、導入
4月…それは新歓の季節…*1
私の所属する京都大学艦これ同好会も、この例にもれず、新入会員を募集しているのですが、コロナウイルスによって世の中は不安に包まれており、大学からも新歓を自粛するようにといったお達しが来ているという話も。
そこで、新歓以外でも同好会の雰囲気を知ってもらう機会を用意しようということで、リレーブログという企画が持ちあがったわけですが、例にもれず、私のところにも、一本書きなさいと会長からのお達しが来たわけで。
さて、何を書きましょうか?
私はあまり普段の活動には参加しておらず、大規模な集まりにだけ参加している引きこもりなので、「みんなでこんなことしてるよ!!」と言ったことは軽々に皆さんに提示することが出来ません。
顔を出したのは、イベント打ち上げやNF、卓球会、鉄道博凸あたりでしょうか?どれも楽しく参加させてもらいましたが、それ以外にも様々な企画が行われていて、それらについて紹介しきることは私にはできません。なので、それらの紹介は他の方にお任せしましょう。
このように、このような当同好会の楽しい活動について書くこともない、かといって、私が日々4号H型を乗り回している戦車道(Wot)の話を書くのも、艦これというテーマで集まっているサークルの紹介としてもいまいちでしょう。(京艦同Wot部というものもありますし、kuklsというクランもあるので興味がある方は是非…!!)
ということで、需要があるかわかりませんが、私が艦これを始めて興味を持った、「艦船模型」の話でもすることとしましょう。
2、艦船模型について
皆さんはプラモデルを作ったことがあるでしょうか?
プラモデルとは、文字通り、プラスチック製で、パーツを組み合わせ、作品を作っていくものです。最近ではプラモデルの種類も増え、ガンプラやフレームアームズ・ガールなどもアニメ化されたので、見かけたこともあるかもしれませんし、そうした物からプラモデルに興味を持った方もいるのではないでしょうか?
艦船模型とは、このプラモデルの一種で、パーツが非常に細かく、精密であることから、最高難易度のジャンルの一つと言われています。
艦船模型には、大きく1/350と1/700という2つの縮尺があり、その中でもウォーターラインシリーズという海面から出ている、つまり、浮いている部分だけを再現したモデルと、フルハルモデルという船底部も含めた船本来の形を再現したモデルの2種類が存在します。
まず、1/350ですが、パーツも大きく組み立てやすいですし、また、完成した物の満足感もかなりのものです。しかし、価格が高く、6000円以上するものも多く、また、完成すると大きさは長辺で60cmを超えてきて、飾り場所に困るといった問題があります。
そこで、価格的にも手ごろで(2000円程度)、飾りやすい(長辺30cm程度)1/700が主流となっています。かつては、その縮尺から精密さに欠けるモデルなどが多く、単品では迫力に欠けるので、かなり後付けパーツや加工によって手を加えないと見栄えが良くない物も多くありました。しかし、最近は、艦これ人気などで艦船に対して興味を持つ人も増えたこともあり、続々と精密な新モデル(1/350のモデルの精密さをそのまま1/700に再現したものなど)が発売されています。なので、最近のモデルであれば1/700であっても満足のいく出来栄えになるでしょう。
最後に、私が最近すごいなと思い、また、初心者にもお勧めしたいと思ったものがフジミ模型の「艦NEXT」というシリーズです。通常、プラモデルというものは塗装が前提とされており、多くても、灰色、赤色、透明などの決められた色の成型色のパーツが箱に入っているのみで、後はそれを組み立てつつ塗装までもしないといけないというものです。なので、初心者からしたら、まず、色を何にするか?どの段階で塗装すべきか?など、頭を悩ます問題が多く、組み立てる以前に挫折することも多かったと言えます。しかし、この「艦NEXT」であれば、その手間が軽減されているのです。というのも、「艦NEXT」であれば、パーツが色ごとに成形されており、組み立てるだけでそれっぽい色合いになるので、塗装に気を使わなくても良いのです。もちろん、細かく色をいじりたいという方もいるでしょうが、初心者にとってこれは非常に心強いものです。
また、組み立てにおいても工夫がされており、接着剤を使わなくてもパーツを組み立てられる「スナップフィット方式」なるものが採用されており、これも組み立てのハードルを大きく下げてくれます。さらに、デカール(模様などを付けるためのシールのようなもの)も充実しており、張り付けるだけで精密感がぐっと増します。
以上のように、艦船模型の精密度が上がっているにもかかわらず、組み立てやすくなっている現在の状況は、艦船模型という趣味を始めるには、うってつけの時期と言えるでしょう。
(※私はフジミの回し者ではありません)
3、必要な道具
必要な道具は多岐にわたりますが、代表的な物だけ説明しておきます。
①ニッパー …パーツを切り出すために必要
②ヤスリ …パーツの出っ張りを修正したりするために必要
③ピンセット …細さ0.1mmほどのパーツを使用することもあるので必要
まあ、とりあえずはこの程度あれば最低限の組み立てはできるんじゃないでしょうか?
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以下は塗装をしたり、細かい加工をする場合に必要となります
④筆 …塗装に使います
⑤塗料 …塗装をする場合は必要(もちろんエアブラシもあると最高ですが、スプレーでも)
⑥マスキングテープ …塗装をする際に、色を塗りたくない部分に貼り付けます
⑦接着剤 …細かいパーツをくっつけたり、強度を上げるために必要
Etc…
(まあ細かく言うともっとたくさんありますが、とりあえずこんなところでしょう)
4、作例
このようにつらつら説明しても、やはり、艦船模型の魅力は伝わりにくいでしょう。そこで、最後に、私が作った作品(2隻だけですが…)でも紹介しましょうか。つたない作例ですが、皆さんが作ってみたい!!と興味を持ってもらえたら幸いです。
①金剛(1/700、ウォーターライン、ハセガワ)
バーニングラアアアアアアアアアアアアブ!!!
皆さん大好き高速戦艦金剛ですね。こちらが私の初めての作品になります。
…今見ると粗がいっぱいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!
まあ、だれしも初めてでは仕方ないですね。まずはやってみることが大事なんです。はい。(自己暗示)
こちらはほぼ素組みで、あまりキットから加工はしていません。それでも結構見栄えが良い作品にはなっているのではないでしょうか?
(NG集)
※こちらは組み立て途中の写真ですね。悲劇が起きています。甲板色を塗った後、船体色を塗るためにマスキングテープで保護したうえで別の色を塗ったんですが、マスキングが下手過ぎて隙間から色がついてしまっています…
皆さんはこうならないようにマスキングはしっかりとしましょう!!(戒め)
②榛名(1/700、フルハル、フジミ)
はい、榛名は大丈夫です!!
続いては金剛型3番艦、榛名です。私の嫁艦の一人ですね。超かわいい。
こちらは、エッチングパーツと言われる金属パーツや、精密パーツ、自作パーツなどを組み合わせて精密度マシマシにした作品になっています。
…め ちゃ く ちゃ し ん ど か っ た で す !!
もうパーツがめちゃくちゃ細かいですし微妙に歪んでいたりしてうまく位置関係が合わなかったりと難産でしたが、何とか完成させました。2作目としては結構頑張れたのではないでしょうか?
※個人的には第四砲塔の上部構造体は真鍮線から自作したパーツなのでいい感じになってくれてうれしかったですね。
(おまけ)
組み立て途中で撮った写真です。…めちゃくちゃ細かかったです。
こういうのを組み立てては塗装していく感じです。はい。
5、最後に
このように、頑張った分だけ良い作品になるという点が艦船模型の良いところだと思います。考えて、努力して、手をかけてやれば、その果てに満足できる作品が出来上がるわけで、その時の感動はかなりのものです。
4月というのは、環境も変わり、あわただしい時期ではありますが、新しいものを始める絶好の時期でもありますので、もし興味を持っていただけたのなら、艦船模型を始めてみたらいかがでしょうか?
あ、もちろん、京都大学艦これ同好会にも入っていただけると嬉しいです!!(戦車部も)
(文:時雨みゆき(ち))
*1:会長より この記事は4月以前に書かれたものです。