京都大学艦これ同好会 会員の雑記ブログ

京都大学艦これ同好会は、艦これを通じてオタクとの交流を深める緩いコミュニティです。普段はラーメンを食べています。

オススメの(広義)百合作品紹介

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 初めまして、けーと申します。まともな艦これの話は他の会員の皆さんが書かれているかと思うので、オススメの(広義)百合作品について書きます。

 昨年の新歓ブログでも、感受性豊かさんが百合作品をご紹介されています。記事自体も紹介されている漫画も素敵なので、まだ見ていないよという百合好き各位は是非ご覧になってください。

http://kukancolle.hatenablog.com

 

 

①『艦隊これくしょんー艦これー 陽炎抜錨します』(全7巻)

 ライトノベル。主人公の陽炎を嚮導艦として、曙、潮、皐月、長月、霰の6名で結成された架空の艦隊「第十四駆逐隊」をメインとした王道ものの成長譚で、艦娘周りの世界観がしっかりと作られているのも魅力です。十四駆以外にも様々な艦娘(特に駆逐艦!)が出てきて、どの艦にも盛り上がる場面での見せ場があります。

 申し訳程度の艦これ要素として入れたのかと思われるかもしれませんが、最初は不仲で対立したり依存したりしていた艦娘達が、共同生活や共闘を経て和解し、互いの信念を認め合って唯一無二の信頼関係を築き上げていく姿にはシスターフッドの醍醐味がぎゅっと詰め込まれているので、読んだことがない方は是非一度お手に取ってみてください。

 

②『夢の端々』(全2巻)

 昨年読んだ作品の中で、上の感受性豊かさんの記事で紹介されている『マイ・ブロークン・マリコ』と並んで特に印象に残った漫画。戦後まもなく心中未遂をした少女二人の、その後の人生70年を辿っていく物語です。

 平成30年、二人が辿り着いた先の描写から作品が始まり、過去に遡ってそれぞれの人生の岐路を描きつつ、心中未遂に至る道のりへと双方の心情が紐解かれていく中で感じられる中盤の静かな疾走感と、読者が全てを理解したところに一拍置いて畳み掛ける最終話の描写の美しさは映画みたいだなと思います。時代や環境に翻弄されて年老いた二人の姿に感じるリアルさも相まって、決してすらすらと読める内容ではないですが、二度三度と読み直してしまう作品です。

 俗っぽい感想を言うと、激重な愛の告白が何箇所かあるんですが、選ぶ言葉や雰囲気の違いに二人の人生の隔たりが表れていて、それに完全にやられてしまいました。

 

③『あなたと私の周波数』(全1巻)

 漫画、5作品を収録した短編集。二人で死体(仮)を埋める百合は好きですか?私は大好きです。共犯関係は百合の最高のスパイス。共犯者といえば先日までアニメが放送されていた小説『裏世界ピクニック』も良質な共犯者百合ですね。

 とにかく説明や感情の描写の加減が上手くて、短編にありがちな説明不足感や物足りなさを感じさせず、すっと引き込まれる作品が多い印象です。

 一方、いわゆる”百合っぽい”描写はあまりなく、各作品の要素自体はキャッチーで結末も様々なので、百合作品をあまり読まないような方にもオススメしたい一冊です。どれか1作品は琴線に触れるものがあるんじゃないでしょうか。

 

 皆様の京艦同へのご入会とオススメの百合作品紹介をお待ちしております。

 


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